こんにちは、かずきです。
今日は、
『「言語技術」が日本のサッカーを変える』
という本を紹介します。
この本は、少し変わった本で、
当時、日本サッカー協会の副会長の田嶋幸三さんが、
「言語技術」というコミュニケーション技術に出会い、
それが日本のサッカー教育を変えるものだということで、
その技術を紹介した本です。
さて、あなたは、この本で紹介されている
「言語技術」という言葉を聞いたことがありますか?
言語技術は、一言でいうと学校で教えられる
「国語の授業」です。
ただ、日本の「国語」ではなく、欧米の「国語」です。
日本の「国語」では、漢字の書き取り・読み取り、
文章読解など、テストがあって「答え」がある
というのが一定のカタチです。
一方、欧米での「国語」の授業は、日本のそれとは
大きく違っています。
「答え」のある問題を解くためのものではなく、
論理的に考える力を身につけたり、
ロジカルなコミュニケーション能力を培う
内容になっています。
そのため、向うでは「国語」の事を
「言語技術」というのです。
「言語の技術」です。
自分が表現したいこと、
相手に伝えるのが下手な日本人。
日本人はよく英語などの語学が
できないといいますが、実は日本語でも
自分の言いたいことがきちんと表現できるように
鍛えられていません。
なぜならば、欧米では「言語技術」として
幼少期からロジカルなコミュニケーションの
訓練を受けているのに対し、
日本では、暗記中心、練習問題中心の
「答え」ありきの問題を解く練習しかして
来ないからです。
著者の田嶋氏は、2006年のワールドカップ
の試合を分析するなかで、日本サッカーの問題点に気付きます。
そのワールドカップの準決勝、イタリア対ドイツの試合。
「イタリアの選手が退場させられて選手が
1人減ってしまったその時、イタリアの選手たちは、
誰一人として、ベンチを見なかった。」
“ピッチ上の選手が「ベンチを見ない」
これは、何を示しているかと言うと、
イタリアのメンバーたちは、選手が1人かけてしまったという
場面に遭遇しても、自分たちで判断し難問を解決していく
力を持っていました。
つまり、「ベンチを見ない」ということは、ピッチ上で
発生した出来事をどう処理していくのか、そのために
分析力と判断力を発揮して、決定する「力」を持っていた
事の「証」でした。“
と田嶋さんは解説します。
つまり、当時、イタリアをはじめとする海外の
トップクラスの選手は、未知の問題に対し、
自ら考え、相談し、判断し、決定するための
高度な思考力とコミュニケーション能力を
持ち合わせていたというのです。
一方で、それこそが多くの日本人選手にとって
もっとも足りていないスキルであったことに
気付いたのです。
日本人選手は、こういう問題が起こると、
必ず「ベンチを見て」判断を仰ぐそうです。
そのため、考えながらプレーするという、
戦略的な要素が勝敗を分けるサッカーというゲーム
において致命的な欠陥となっていたのです。
その後、田嶋さんは、日本サッカーのこの
問題点を解決するための手段として、「言語技術」
をJFAの教育プログラムに組み込んでいきます。
その後、日本のサッカーがどうレベルアップして
行ったのかは周知の事実だと思います。
この本では、このようなサッカーとは一見関係
なさそうな「言語技術」というスキルが
日本サッカーの技術的発展に大きな貢献をした
という話が描かれているのです。
中田選手、本田選手をはじめ、海外で活躍
する選手はみんな「頭がよくて」「コミュニケーション能力」
も高いです。
その根幹的な能力をパターン化して抽象化すると
この「言語技術」のようなスキル体系になっていく
のだと思います。
今回は、この「言語技術」の方法論についての詳細は
ふれませんが、また時間があるときにまとめて
行きたいと思います。
かなり秀逸で厳選されたトレーニングが用意されています。
今、日本では、2020年の学習指導要領の改革により
今回紹介した「言語技術」に近いカリキュラムが
導入されるようです。
ぜひ、本書をきっかけに「言語技術」について
理解を深めてみることをおすすめします。
また、コピーライターは、「言葉のプロ」
でもあります。
この「言語技術」というスキルは、
ある意味、コピーライティングのスキルとは
少しちがいますが、コミュニケーションの骨格を
押さえるという意味では、
コピーライターにとっても、この技術を学ぶ意味も
あるかもしません。
ちなみに、日本語で「言語技術」といいますが、
英語では、Language Arts(ランゲージ・アーツ)
です。
日本語で技術というと、テクニックやテクノロジー
の意味合いが強いですが、
「言語技術」の本来の意味は、
言語のアート技術です。
仙人さんは、コピーライティングはアートです。
とよくおっしゃられますが、
コミュニケーションや言語もやはり
最終的にはアートとしてとらえた方が
本質的な部分は捉えられるのでしょう。
今回は、
「言語技術が日本のサッカーを変える」
という本の紹介でした。
言語技術の専門的な本は、たくさん出ていますので
興味を持たれた方はアマゾンなどで検索してみて
ください。
それでは、
今日も一日がんばりましょう!


0 件のコメント:
コメントを投稿